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週刊レキオ掲載コラムログ No.03
てぃるる情報や週刊誌に掲載された相談員のコラムです。
”伝統行事”の名のもとに…/てぃるる相談室


”伝統行事”の名のもとに…/てぃるる相談室

 皆さん、こんにちは。てぃるる相談室です。今日は旧暦の七月十四日。そう、お盆の中日ということで、ウンケー(お迎え)が終わってほっと一休みされていることと思います。え? もうすでにウークイ(お送り)の支度で一休みどころじゃない? 近年は簡素化されてきたとはいえ、多くの年中行事を抱える沖縄では、女性の仕事ってホント、尽きないですよね。そこで今回は沖縄の風習と女性(男性)の役割について考えたいと思います。

 親族同士のつながりが強い沖縄では、ほとんどの年中行事も親族単位で行われることが多いと思います。例えば旧盆。これらの行事は、性別に基づいた役割によって執り行われています。女性は買い出しから調理、そして朝、昼、晩のお供え。台所で汗だくになりながら煮物、揚げもの、その洗い物までします。そして男性は炎天下を親戚回り、さらに接待をします。

 女性は三日間、台所に立ちっぱなし。"お盆疲れ"という言葉もあるくらいですから、どこの家庭でも女性は相当、疲労困憊するものと思われます。一方、女性から「冷房のきいた部屋でビールばっかり飲んでいいよね〜」と言われている男性も、実は目上の親族の接待で疲れ切っているのかもしれません。普段の家庭生活において女性の仕事、男性の仕事という区別が消えゆく中、年中行事だけは"性別"の枠組みがきっちり保持され、その範囲内で行われています。年配の女性も男性も長年「どうして女(男)だけが…」という思いをしてきたのでしょうが、文句も言えずそれに従い、また"風習"なので下の世代に引き継がれて当然だと思っているのでしょう。

 しかし、学校で男女平等を学んだ若い世代にとって、年中行事になると女性は台所・男性は接待という構図は、もはや日常の感覚とはかけ離れていると感じられるかもしれません。そんな現代の価値観の中、女性も男性も普段は意識する機会の少なくなった"性別役割"を演じる「場」となっているのが年中行事といえるでしょう。

 男女双方にとって、引き継がれた行事を行うことは大仕事です。親戚一同が集まり、異なる世代同士、異なる家族どうしが交流する「場」として沖縄の年中行事は知られていますが、そこで「女性」「男性」という既存の価値観にとらわれることなく、本当の意味で異なる価値観の交流ができるといいな、と思います。

【週刊レキオ2005年8月18日号掲載】

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